elm200 の日記

旧ブログ「elm200 の日記(http://d.hatena.ne.jp/elm200)」

浅草旅行

かなりヤケになって書いた「退職前エントリ」が、妙にバズってしまい、いろんなコメントをいただいたが、励まされる内容が多くて、とてもありがたいと思った。最近のインターネットは世知辛い話が多いが、まだまだ捨てたものじゃないと思った。

会社の同僚やマネジャーも私のエントリを読んでいて、心配して声をかけてくれた人もいた。つくづく良いホワイトな会社だと思った。ありがたい。

まだ辞めるかどうか結論は出していない。今日明日の週末、改めて考えてみるつもりだ。来週中には最終結論を出そうと思っている。

というわけでこの週末、私は旅に出た。行き先は……東京。浅草にやってきてバックパッカーズに泊まることにした。私は東京在住なのでわざわざ台東区で泊まる必要もないのだが、booking.comを見たらなんと1950円で泊まれるところがあったので、気分転換に泊まってみることにした。

インバウンド需要向けのきれいなバックパッカーズが浅草界隈にはたくさんある。ここカオサン東京オリガミという宿もその一つだ。8人一部屋のドミだがとてもきれい。ドミというよりカプセルホテルに近い寝台である。

ただ驚いたことに夕方の有人チェックインタイムが15時から17時までしかなかったこと。17時を過ぎたらメールで通知された暗証番号を入り口で入力して勝手にベッドまで行って寝てくれということらしい。そのことを知らなかったので17時過ぎに入り口でホテルに電話すると、店じまいしようとしていた受付の人がドアを開けてくれた。

受付の若い女性の日本語にはアジア系の訛が。韓国人か中国人あたりだろう。たぶんこのホテル自体も外国人経営なのかもしれない。ホテルは、新しくてきれいだし、運営もスマートで合理的だ。人件費節約で夕方2時間しか人がいないのも面白い。新しい風を感じて清々しかった。

このホテル、浅草寺のすぐ北にあるのだが、ここまでくるのに、都電荒川線三ノ輪橋から、歩いてきた。途中、いわゆる山谷地区を通ってきた。確かに簡易宿泊所は多くあったり、コンビニの前で道路に座り込んで酒盛りしたりするオッチャンがいたりはしたが、基本的には普通の住宅街、という感じだった。

かつて高度成長を支えた、この街に住む労働者たちもいまはすっかり年老いている。簡易宿泊所もみな古びている。普通のビジネスホテルや外国人向けのパックパッカーズに衣替えしているところも多いらしい。近い将来、こうした簡易宿泊所も消えてゆくのかもしれない。

米国だとスラムはとことん荒れていたりするのだが、日本だとなかなかそこまでの激しい貧富のコントラストは少なくとも街の表面からは見えないことが多い。それが良くも悪くもすべてを曖昧なまま包み込んでゆく日本社会の特徴なのかなと思った。