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elm200 の日記

旧ブログ「elm200 の日記(http://d.hatena.ne.jp/elm200)」

海外に対する思い

パスポートを確認してみたら、私はもう4年以上海外に出ていないことがわかった。4年間。長いものである。最近では海外どころが関東からさえも外に出ていない。

私は本当に物欲がない。今風にいえばミニマリストというところだろう。こんな私がただひとつ抱いているのが、海外への思いである。私は、海外に住みたいのだ(海外旅行ですら十分ではない)。それが唯一の欲望であった。

なぜ4年間も海外に行っていないのかといえば、かつて海外に行きすぎて、破産しかけたからである。海外との関わりは、私を経済的に豊かにはしなかった(精神的には満たしてくれたけれども)。それで4年前、財務を立て直すために、海外に行くことをやめたのである。

いまは日本社会で安定した仕事も持って、経済的には満たされるようになったものの、精神的には満たされないものをいまだに抱えている。

日本社会にはいいところがたくさんある。それを認めないのはフェアではないだろう。だが、それでも私は満たされないものを感じている。これは、良い悪いの問題ではなく、マッチングの問題なのだ。

私が、日本社会で不満を感じるのは、ほぼ日本人だけの均質的な社会であること、集団のために個人が犠牲にされる傾向が強いこと、英語ができず考え方が内向きなところ、仕事の進め方が合理的でなく長時間労働を強いられること等々だ。その中のいくつはいずれ変わっていくだろうが、多くはそのまま残るだろう。良くも悪くも日本はそういう国なのだ。

日本にもいいところはある。治安がよく安全だし、さまざまな顧客サービスのレベルが非常に高い(もちろん従業員の犠牲の上に成り立ってはいるとはいえ)。お客さんとして住むにはよい国なのかもしれない。

日本の本質が変わるのは無理だし、その必要もないと思う。それが世界の国々の中での個性というものだ。実際、こういう日本が好きで、やって来る外国人たちも大勢いる。日本が変わってしまうことで、彼らを失望させるのも忍びない。

その一方で、日本に生まれ育ちながら、日本社会に強い違和感を覚えている日本人もいる。そういう人たちは、なるべく外国に行ったほうがいい。ただ、これは言うほど簡単でない場合もある。たとえば私にとっての困難は、海外で長期に安定して住むためのビザ(査証)が取りづらいという点にある。海外で働くためにいちばんよい方法は、大企業の海外部門(現地企業)で働くことだ。国家は、大企業を信頼しており、比較的容易にビザが取れることが多い。ただ、いままでの私は、企業(特に大企業)で働くことを避けて通ってきた。できれば、フリーランスとして海外に住みたかった。だが、それは現実にはほとんど不可能だ(もちろん、非合法な形で海外に滞在することは想定していない)。

私が海外との関わりを事実上断っていたこの4年間にも多くの出来事があった。シャープの海外企業への身売りに象徴されるように、日本の製造業の凋落が誰の目にもあきらかになった。各種指標は、世界の中で、日本の相対的地位が下がり続けていることを示唆している。一部の若い人たちは、海外での学んだり働いたりすることを真剣に検討し始めている。これらの動きを日本社会に新しい風を吹き込むものとして、私は肯定的に捉えている。

私も、そろそろ短期の海外旅行をするあたりから、ふたたび海外との関わりを取り戻そうか、と考え始めている。