elm200 の日記

旧ブログ「elm200 の日記(http://d.hatena.ne.jp/elm200)」

海外リモートワークへの移行

先日、私はタイ北部の都市、チェンマイを訪れた。そこで私は海外のリモートワーカーたちの集団に出会った。多くは欧米人でどうやら本国の仕事を物価の安い国(たとえばタイ)でやっている、ということらしい。彼らは「デジタルノマド」と呼ばれることが多いことも知った。

チェンマイにはそういうデジタルノマドたちを受け入れるカフェやコワーキングスペースがたくさんあった。以下は私が訪れたカフェやコワーキングスペースの一部である。

Ombra Caffe

www.tripadvisor.jp

CAMP

manablog.org

私は彼らデジタルノマドたちをうらやましく思った。

私は、もともと海外に暮らすが好きな人間である。カナダで4年、ベトナムで2年半暮らしたことがある。「海外移住」は私の唯一の趣味と言ってよい。

私は正直海外に「旅行」することにはあまり興味がない。いわゆる物見遊山の旅行である。観光地を回ったり、買い物をしたり・・・等々。そうではなくて、私は海外で生活したいのだ。現地で暮らす人たちと同じ目線でいろんなものを見たり経験したりする。それが私のやりたいことだった。

そういうライフスタイルを確立するためには、現地で仕事をすることが必要になってくる。しかし、海外で働くことはなかなかハードルが高い。現地で仕事を探すのはいろんな意味で難しいからだ。

しかしデジタルノマドたちはリモートワークすることでその問題を解決してしまっている。地球上、どこにいてもインターネットがつながっているだけで仕事ができる。なんて素晴らしいのだろう、と私は思った。

日本に帰ってそういうライフスタイルを実現するためにはどうしたらいいか考えた。

リモートワークに関するイベントに参加した。

bpstudy.connpass.com

Everforth everforth.co.jp

ビープラウwww.beproud.jp

ソニックガーデン www.sonicgarden.jp

というリモートワークで先進的な取り組みをしている3社の社長さんが登壇して、興味深い話をしてくださった。実践的でたいへん興味深い話ばかりであった。

その後ネットを検索すると

Remote Work Labo www.remotework-labo.jp

という興味深いメディアも見つかった。それもそのはずこのオンラインメディアはソニックガーデンさんが中心に運営しているものらしい。リモートワークに関して先進的な取り組みをしている会社さんへのさまざまなインタービューが掲載されている。

私自身の経験をいうと、3年間ほどほぼフルリモートで働いていたことがある。都内のある会社さんと組んでフリーランスで働いていたときのことだ。私は Ruby on Rails で受託開発の仕事をしていた。通勤とは無縁で、生活のリズムを自分で組み立てられるリモートワークは私にとってはとても快適だった。

いまは別の会社で正社員として働いている。機械学習エンジニアとして、自然言語処理関係の業務に携わっている。正直、いまの会社は SNS 周りの扱いに弱く、私もネット上ではこの会社とのつながりを伏せている。またリモートワークに関してもあまり積極的とは言えない。機械学習の分野では有名な会社であり、いろいろ良心的なホワイトな職場ではあるが。私は、とりあえずこの会社で精一杯いろいろやってみるつもりだ。リモートワークについても時機を見て提案してみたいと思っている。

だが、どうしてもここで自分の夢が実現できないようであれば、転職も視野に入れようと思う。 フルリモート可能という働き方はそれだけ私にとっては魅力的だ。

もしリモートワークが可能になったら理想的には次のような生活をしてみたい。

基本は東京(またはその近郊)でリモートワークを行う。 そして、ときどき(年に4回〜6回)ほど、海外に行って働く(1回につき1週間〜4週間程度)。 基本的に、行くたびに訪れる国は変えて、同じ国に行くのは多くて年に2回程度とする。

デジタルノマドとして暮らすのに適した都市は、世界に多くある。私は温暖な気候が好きなので、たぶん多くの場合、東南アジアに行くことになるだろう。 タイのチェンマイ。私の第二の故郷、ベトナムホーチミンサイゴン)。行ったことはないが、インドネシアのバリや、マレーシアのペナンも有名らしい。

私がタイで出会ったデジタルノマドは、みなよい身なりをしたプロフェッショナルたちだった。仕事に対する妥協はなく、ただ、自分の生活のしやすさや新しい刺激をもとめて、東南アジアに来ているようだった。私も、海外で羽目をはずした生活をするつもりは全くない。東京にいるのとまったく変わらず、自分の仕事と誠実に取り組み、真面目に暮らすつもりだ。ただ、それが海外であるという違いでしかない。

ある人たちは、家を買い、一定の場所にずっと暮らし続けることを選ぶ。日本は保守的な社会でこういう人たちが称賛されることが多い。だが、昔から旅しながら生活する人たちもいた。ある種の商人・漁民・遊牧民等々。私にはどうやらそういう遊牧民ノマドの血が流れているらしい。一箇所にずっといると自分の血液が停滞するのを感じる。こういう遊牧的な暮らしはなかなか理解されにくいのかもしれないが、これも一つの立派な生き方であることを自分の人生を通じて証明したいと私は考えている。